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図書館の種類一覧と特長ーあなたに最適な図書館を見つけようー

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目次


 

図書館の基本的な種類とは?

図書館は、利用者の種別によって、公共図書館、大学図書館、専門図書館、国立国会図書館、学校図書館、その他の施設に設置される図書館に分けられます。
この記事では、それぞれの図書館について特長や役割を詳しくご紹介します。

 

出典:図書館について|日本図書館協会 ext_link

 

 

 

図書館の基本的な種類とは?

公共図書館

公共図書館は地域住民に向けた一般的な図書館で、図書館サービスを無料で提供する図書館として誰でも気軽に利用できる施設です。日本では公共図書館は「図書館法」を根拠法として設置されており、自治体の規模によって、都道府県立図書館、市区町村立図書館に分けられ、すべての住民に図書館サービスを届けるために同一の自治体内で分館が設置されることもあります。


公共図書館の最大の特徴は、誰でも無料で利用できることです。あらゆる年齢層や興味関心に対応し、子ども向けの絵本から専門書まで幅広い書籍が揃っています。


多くの公共図書館では、地域に根ざしたコミュニティ活動の一環として、講演会や読書会、子ども向けのワークショップなどを開催しています。また、インターネットの利用が可能な施設も多く、デジタルコンテンツの提供も進んでいます​。

 

 

出典:日本図書館協会 ext_link

大学図書館

大学図書館は、大学の学生・教員の学習・研究に必要な資料を提供する専門的な図書館です。大学の専門分野に応じた書籍や専門書、学術論文、研究資料といった学術的な資料が豊富に揃っており、研究者や学問に携わる人々にとって欠かせない場所です。また、多くの大学図書館では、デジタルライブラリーのサービスも提供しており、オンラインでの文献検索やダウンロードが可能です​。


近年は、資料の提供だけではなく情報発信、学生の情報利用を支援するプログラム、地域の公共図書館支援、地域住民への開放や情報提供など、さまざまな活動を行っています。

 

大学によっては、一般市民にも開放されていることがありますが、利用には登録や契約が必要な場合があります。

 

 

出典:日本図書館協会 ext_link

専門図書館

専門図書館は、特定の分野に特化した図書館で、業界や職業の専門家向けに資料が提供されています。例えば、法律、医療、建築、経済などの分野に特化した図書館が存在します。これらの図書館は、特定の研究や業務に役立つ専門書や資料が集められており、一般の図書館では入手困難な情報も提供しています。


専門図書館の利用者は、通常その分野の専門家や学生、研究者が中心ですが、一般の方が利用できる場合もあります。専門図書館は、限られた分野に集中しているため、利用者が探している特定の資料を効率的に見つけることができます​。

国立国会図書館

国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。日本国内で発行されたすべての出版物(書籍、雑誌、新聞、電子書籍など)を収集・保存する義務があります。(納本制度)

 

日本の国民や研究者を主な利用者層として、国全体の知識や文化を保存し、広く利用可能なサービスを提供します。
国の文化遺産として、長期保存を目的としたデジタルアーカイブや学術支援など重要な役割を果たしています。また、館内資料の閲覧や、国際的な資料交換も行われています。

 

 

出典: 国立国会図書館について|国立国会図書館 ext_link

学校図書館

学校図書館は、主に児童生徒や教職員を対象にした図書館で、読書の促進と学習支援を目的としています。読書センターおよび学習・情報センターとしての役割を担い、自主的な学習や情報収集を助ける役割を果たします。

 

サービスとしては、教育課程に沿った図書の貸出や閲覧、読書活動を通じたリテラシー向上、学校の授業補助があり、地域社会との連携も重要なポイントです。

 

 

出典:学校図書館|文部科学省 ext_link

 

それぞれの図書館で利用できるサービス

ここまでは代表的な図書館の種類とそれぞれの特徴や役割について詳しく解説しました。図書館では本の貸し出しだけでなく、そのほかにもさまざまなサービスを提供しています。以下の図は、各図書館で利用できる主なサービスの一覧です。

 

それぞれの図書館で利用できるサービス

 

参考コラム:図書館資料の相互貸借とは? 図書館をもっと便利に

図書館の選び方のポイント

自身のニーズに合った図書館を選ぶことは、効率的に情報を収集し、充実した学習や研究を行うために重要です。ここでは、図書館の選び方のポイントをご紹介します。

利用目的の明確化

  1. 一般的な読書やリラクゼーション

    普段の読書やリラクゼーションには、公共図書館が最適です。多様なジャンルの本や雑誌、新聞が充実しており、静かな環境でゆっくりとした時間を過ごすことができます。


  2. 学業・研究目的
    学術研究や学業を目的とする場合は、大学図書館が適しています。特に、専門的な論文や学術雑誌、データベースを利用できるため、効率的に研究を進めることができます。ただし、利用には登録や契約が必要な場合があります。


  3. 専門的な情報収集

    特定の分野に特化した情報や資料が必要な場合は、専門図書館を利用することが望ましいです。専門分野の資料が充実しており、高度なレファレンスサービスも受けられます。


  4. サービス内容の確認

    自分のニーズに合ったサービスが提供されているかを確認しましょう。例えば、電子書籍が利用できるか、読書会やイベントが開催されているか、レファレンスサービスの充実度など、自分の利用目的に応じたサービスがあるかどうかが重要です。

アクセスの利便性

図書館の位置やアクセス方法も重要な選び方のポイントです。学校帰りや仕事帰りに立ち寄れる場所や、自宅から徒歩圏内にある図書館は利用しやすいです。また、車を利用する場合は駐車場が完備されているかどうかも確認しましょう。

 

図書館の雰囲気

図書館の雰囲気も選び方の一つです。静かで落ち着いた環境で集中して読書や研究に取り組みたい場合は、その雰囲気が自分に合っているかどうかをチェックしましょう。初めて利用する図書館については、事前に見学するのも良い方法です。

 

図書館の今後のトレンドー デジタル化の進展 ー

図書館のデジタル化は急速に進んでおり、従来の物理的な図書館に加えて、オンラインでの情報提供がますます重要になっています。このデジタル化の進展により、利用者は時間や場所に縛られることなく、資料にアクセスできるようになりました。特に、公共図書館や大学図書館では、電子書籍やデジタルアーカイブが充実しており、自宅からでも学術論文や専門書にアクセスすることが可能です。

デジタル化におけるメリット

  1. 時間と場所を問わない利用
    デジタル化された図書館は、インターネットが利用できる環境であれば、いつでもどこでもアクセスできます。これにより、利用者は図書館の営業時間や物理的な制限に縛られることなく、自由に資料を閲覧できます。


  2. 膨大なデータへのアクセス
    デジタル化により、図書館の利用者は過去の新聞、雑誌、論文、電子書籍など、膨大な情報資源にアクセスできるようになっています。特に国立国会図書館などの大規模な図書館では、数百万点のデジタル化された資料が提供されており、遠隔地からでも自由に利用できる点が非常に便利です。


  3. 資料の保存と活用
    デジタル化は、紙の書籍が劣化するリスクを減らし、貴重な資料をデータとして長期的に保存する手段にもなっています。物理的な劣化が懸念される古書や歴史的資料も、デジタルアーカイブとして保存され、後世に伝えることが可能です。

    参考コラム:デジタルアーカイブとは?その意義と活用方法について解説

デジタル化における課題

図書館のデジタル化は上記のように多くのメリットをもたらしますが、一方でいくつかの課題も存在します。

  1. デジタル格差の問題
    図書館がデジタル化される一方で、インターネットにアクセスできない人々や、デジタル技術に不慣れな層は取り残される可能性があります。高齢者やインターネット環境が整っていない地域の住民にとっては、デジタル資料へのアクセスが困難となることが懸念されます。このようなデジタル格差は、図書館が担う情報提供の公平性という役割にとって重要な課題の一つです。


  2. 著作権と法的課題
    デジタル化が進むと、著作権に関する問題が浮上します。特に、著作権がまだ有効な資料の取り扱いには注意が必要です。無断で資料をデジタル化し公開すると、著作権侵害になる可能性があります。さらに、絶版になった書籍や権利者が不明な資料については、デジタル化の法的ハードルが高いこともあります。


  3. コストとリソース
    デジタル化には、技術的なインフラの整備が欠かせません。高性能なサーバー、クラウドストレージ、スキャナーなどの機器を導入するには初期投資が必要であり、維持・管理にも費用がかかります。また、これらを運用するための技術者の確保も、予算やリソースの限られた図書館にとって大きな課題です。すべての資料がデジタル化されているわけではないため、特定の書籍や資料は物理的な図書館に足を運ばないと閲覧できないことがあります。また、利用者がデジタルツールに不慣れである場合、利用が難しく感じられることもあります。



当社の図書館向けサービスについて

上記のような図書館のデジタル化における対応について、それぞれの図書館が利便性を高めるため、さらに進化を遂げています。その一例が、図書館運営の効率化とサービス向上を実現するためのシステム導入です。当社では、図書館の種類ごとに最適なサービスを提供しています。

公共図書館向けのサービス「ELCIELO」

 

公共図書館システム「ELCIELO」

 

公共図書館システム「ELCIELO」は、公共図書館向けのサービスです。高速高度な蔵書検索や、お気に入り登録機能、書評投稿機能などさまざまなニーズに応じた豊富なサービス機能を揃え、利用者の学びをサポートします。

 

 

学校図書館向けの学習支援ツール「ELCIELO for School」・「EL-1」

 

学校向けクラウド型図書館システム「ELCIELO for School」

 

学校向けクラウド型図書館システム「ELCIELO for School」、学校図書館システム「EL-1」は、小・中学校向けのクラウド型図書館システムです。児童生徒はGIGAスクール端末などから本システムへログインすることで、図書館や自宅でも場所を問わず手軽に紙の本や電子書籍などの電子コンテンツを検索し利用できるようになります。本システムの提供を通じて、児童生徒の読書への興味促進と意欲向上を支援します。

大学・専門図書館向け(企業向け)の「CARIN-i」

 

大学・専門図書館システム「CARIN-i」

 

大学・専門図書館システム「CARIN-i」は学術論文や専門資料の効率的な管理と提供を実現するサービスです。教育力の向上や研究を支援し、学習や研究に対する興味の幅を広げます。

 

まとめ

このコラムで解説したとおり図書館にはさまざまな種類があり、それぞれが利用者の異なるニーズに応じた柔軟なサービスを提供しています。さらに日々多くの図書館が利便性を高めるため進化を遂げています。今後図書館の未来は、ますますデジタル化が進み、物理的な場所だけでなく、オンラインでも利用できるハイブリッドなサービスが主流となるでしょう。デジタル技術の進展により、利用者はより効率的に欲しい情報にアクセスでき、図書館は知識の中心としての役割を拡大し続けます。今の図書館と、今後さらに便利になる図書館を有効活用し、より充実した情報探索と学習・研究の時間をお過ごしください。

 

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