KYOCERA 京セラコミュニケーションシステム株式会社

ヴィオラと朗読のコラボイベント事例|図書館で楽しむ音楽と文学

ヴィオラと朗読のコラボイベント事例|図書館で楽しむ音楽と文学

 

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京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)は、2025年2月15日(土)に文京区立図書館様と共同で「朗読会」イベントを文京区立真砂中央図書館ホールにて開催いたしました。
KCCSでは、「誰もが読書を楽しめる機会の提供」を促進しています。本イベントでは、図書館をより身近に感じていただけるきっかけづくりを目的とし、朗読に音楽を組み合わせ、参加者に新たな読書のカタチを体験していただきました。
イベント当日は、たくさんの方にご参加いただき、臨場感あふれる演奏と朗読を楽しんでいただきました。

 

 

目次


主催

文京区立図書館ロゴ

本社所在地(中央館):東京都文京区

設立:1947年(昭和22年)

資料数:約138万点(2024.3.31現在)

URL:https://www.lib.city.bunkyo.tokyo.jp/ ext_link

 

文京区立図書館は、東京都文京区内に10館の図書館と2カ所の窓口を有し、地域の知的活動を支えています。各館はそれぞれ特色ある蔵書やサービスを提供しており、全体で一つの大きな図書館として機能しています。

イベントの概要|朗読×音楽の新たな読書体験

日    時  2025年2月15日(土) 14:00 ~ 15:30
主    催  文京区立真砂中央図書館
会    場  文京区立真砂中央図書館ホール
イベント内容  本と音楽を融合した新たな読書体験をお楽しみいただきました。
演    目

「羅生門」 芥川龍之介 著

「旅する本」角田光代 著

選書について

今回の朗読会では、幅広い方にご参加いただくことを目的に芥川龍之介の「羅生門」と角田光代の「旅する本」が選ばれました。

 

  • 羅生門
    名著「羅生門」は、その深いテーマと象徴的な描写が特長です。音楽と朗読を組み合わせることで、作品に新たな魅力を感じることができると期待されます。

 

  • 旅する本
    国語の教科書にも採用されている現代文学「旅する本」は、等身大の感動的なストーリーが特長で、多くの方に共感していただける親しみやすい作品です。

また、「羅生門」と「旅する本」は作品の雰囲気が陰と陽で対照的なものであり、朗読の楽しさを感じていただける部分もポイントです。

出演者

朗読者

堀井美香様のの顔写真

堀井 美香(ほりい みか)

1972年、秋田県生まれ。

アナウンサーとしてTBSに27年間勤めたあと、50歳で退社しフリーランスに。

現在は、さまざまな番組・CMでナレーションを担当。また大規模なホールでの朗読会の主催、主演をはじめ、児童養護施設での読み聞かせ活動なども行なっている。著書に『一旦、退社。~50歳からの独立日記』『聴きポジのススメ 会話のプロが教える聴く技術』など。

 

 

 

ヴィオラ演奏者

中村洋乃理様の顔写真

中村 洋乃理(なかむら ひろのり)

愛知県立芸術大学を経て、東京藝術大学大学院研究科修士課程修了。第8回日本演奏家コンクール最高位受賞。

The 4 Players Tokyo(弦楽四重奏団)、Alto de Campagne(ヴィオラ四重奏団)、パルテンツァ五重奏団(ピアノ五重奏団)のメンバーとして活動している。 フューチャー・オーケストラ・クラシックス(旧ナガノチェンバーオーケストラ)首席奏者。硬派弦楽アンサンブル「石田組」組員。久石譲Music Future Bandヴィオラ奏者。また、各地のオーケストラに客演首席奏者として招かれている。 2007年から2014年まで東京フィルハーモニー交響楽団フォアシュピーラーを務め、2015年NHK交響楽団入団。現在、次席奏者。

 

当日の様子

朗読会の様子

 

本イベントでは、定員70名を超える参加希望をいただき、開演前から参加者の期待感が高まっていました。

 

堀井美香様の朗読の様子作品は二作品披露されました。一つは、芥川 龍之介の「羅生門」。もう一つは、角田 光代の「旅する本」です。

語り手の臨場感あふれる朗読が始まり、それに合わせてヴィオラが奏でられると、作品の情景が目の前に浮かび上がり、参加者は物語の世界に引き込まれていきました。

音楽と朗読が一体となった新たな読書のカタチは、聴衆の感情に強く訴えかけました。

 

中村洋乃理様の演奏の様子

「羅生門」では、身の毛もよだつようなおどろおどろしい場面や、恐怖が少しずつ迫ってくる情景が力強い声の抑揚と、ヴィオラの深く響く音色で見事に表現されました。

一方、「旅する本」では、主人公が手放した本を通して未来に向けた成長が感じられる場面が、希望あふれる明るい声色とそれに寄り添う優しいヴィオラの音色で優雅に表現され、聴衆に温かさと希望を届けました。

 

 

会場内では、物語の展開と音楽のリズムに合わせて静かな興奮が広がり、参加者は一言も漏らさず物語に引き込まれていきました。舞台を真っ直ぐに見つめる方、目を閉じて情景に浸る方、それぞれがその瞬間に深く没頭している様子が印象的でした。音楽と朗読が織りなす新たな表現は、まるで物語の一部のように参加者の心を一つにし、会場全体が一体となったかのようでした。参加者たちにとって忘れられない体験となり、深い感動と共にその瞬間を心から楽しんでいる様子が伝わってきました。

 

朗読会の様子2

 

 

図書館職員インタビュー

横濱威吹様の顔写真

文京区立真砂中央図書館

障害者サービス担当 横濱 威吹様

 

イベント終了後の皆様の満足気な表情が印象に残りました

文京区立図書館は、ほとんどの地域から歩いてアクセスできる距離に図書館が設置されており、利用しやすさと身近な存在に感じていただけるのではないかと思います。また、資料の収集については各図書館が分担して行っている点も特長の1つです。

今回、文京区立真砂中央図書館では新たな取り組みとしてヴィオラの演奏と共に朗読が行われる「朗読会」を開催しました。イベント終了後の皆様の満足気な表情が特に印象に残りました。参加者からは「感動しました。音楽も美しく、とても良い時間でした。ありがとうございました」。「すばらしい朗読とビオラの音楽、参加して良かったです。次回のイベントや企画を楽しみにしています」。といった感想が寄せられ、耳からの読書の楽しさを感じていただけたと思います。

 

オーディオブックや本を手に取るきっかけに

朗読会の開催を通じて、普段図書館を利用しない方々にも新しい読書の形を体験していただけたと感じます。プロによる朗読と演奏によって、文学作品がより深く感じられ、耳で聴く読書の魅力に触れていただけたと思います。また、参加者が「自分でも本を開いてみようかな」と思っていただけるきっかけになったのであれば、それも嬉しいことです。

 

横濱威吹様のインタビューの様子

 

オーディオブックは、忙しい日常の中で「ながら聴き」ができるため、通勤や家事の合間に読書を楽しむことができます。印刷された文字を読むのが難しい方々にも手軽に読書を楽しんでもらえる点で大きな利点があります。また、汚れや破損の心配がないため、非接触型のサービスとしても非常に利便性が高いと言えます。

 

従来の書籍は、限られた書架での管理が必要ですが、オーディオブックはそのような管理が不要であり、図書館における新たな資料提供の形として、柔軟に活用できると感じます。

 

日々変化するニーズに合わせたイベントづくりを

今後もイベントを通じて図書館の新規利用を促進することは大切ですが、利用者のニーズは日々変わっていきます。そのため、今後はより多様なニーズに対応したイベント作りが求められると思います。ニーズにあわせた新しい読書体験を広めていければ、図書館はさらに魅力的な場所となり、地域の皆さんにとってより身近で大切な存在であり続けることができると感じています。

「朗読会」イベント実施後アンケート

本イベントでは、音楽と共に楽しむ朗読会を開催し、多くの方にご参加いただきました。アンケートでは、参加者の満足度や今後の興味について伺いました。その結果、多くの方が「また参加したい」と回答し、朗読への関心が高まったことがわかりました。具体的な回答をご紹介します。

演奏が付いた朗読会にまた参加したいですか?

参加者のほとんどが「また参加したい」と回答し、音楽付き朗読会が、多くの人にとって魅力的な体験になったことがわかります。

アンケート結果1

行事に参加してみて当てはまる項目があれば選んでください

「他の朗読会にも参加してみたい」「朗読に関連する本やCD、DVDを借りてみたい」といった声が多く寄せられ、読書のきっかけづくりや来館促進につながっていることがうかがえます。

アンケート結果2

 

京セラコミュニケーションシステム株式会社が目指す姿

当社は、「誰もが読書を楽しめる環境づくり」を目指し、今後もシステム提供にとどまらず、イベントを通じた読書の新たなカタチの提案や快適な図書館づくりのサポートを行い、図書館と地域社会を結ぶ架け橋として、さまざまな取り組みを進めてまいります。

 

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  • KCCSは京セラコミュニケーションシステムの略称です。

掲載日:2025年4月9日 取材日:2025年2月15日

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