学校法人立命館 公共・産業用太陽光発電システム

太陽追尾式ソーラー設置で推進するカーボンニュートラル・キャンパスの実現と学生への環境教育

電力自給を目指す大学キャンパスに、研究と連携可能な追尾式の太陽光発電システムを導入 在籍生のさらなる環境意識の向上へ貢献

学校法人立命館

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選定ポイント 選定ポイント

  • 「太陽追尾式ソーラー」を設計から施工まで対応できる知見と技術力

  • 豊富な専門知識と経験を活かした施工管理

導入の効果 導入の効果

  • 設計時のシミュレーション通り目標水準の電力量を順調に発電

  • 研究と連携可能な追尾式の太陽光発電システムを導入し学生の環境教育に貢献

  • 綿密な調整のもと停電時間を短縮しスケジュール通りに設置工事を進行
    カーボンニュートラル・キャンパスの実現に前進

導入したシステム/サービス

公共・産業用太陽光発電システム

  • 公共・産業用太陽光発電システム
  • 公共・産業用太陽光発電システム(以下、当サービス)は、官公庁施設、学校、医療・福祉施設、企業のビル・工場、公園用電源システムなどに対応した太陽光発電システムの構築を提供します。当社の強みである電気工事と建設工事のノウハウを活かし、立地や建物の形状、電力設備に応じた最適なシステムを提案。さらに、ICT事業とのシナジーを活用し、モニタリングやグリーン電力活用支援などの新たなサービスも提供しています。
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お客様インタビュー

  • 事務局長

    大澤 芳樹 様

  • 財務部管財課

    神田 真太郎 様

  • 全学企画オフィス

    田邉 泰博 様

学校法人全体で2030年のカーボンニュートラル・キャンパス実現をめざす学校法人立命館(以下、立命館)。中でも大分県別府市に所在し、在籍学生の約50%が留学生という立命館アジア太平洋大学(APU)では、2023年4月の「サステイナビリティ観光学部」開設に伴い、 SDGs に配慮した教学棟「グリーンコモンズ」を新設。

風力発電や地中熱利用システムなど自然エネルギーが積極的に活用される同キャンパスにて、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、89kWの太陽光発電システム導入を担当した。
立命館が太陽光発電システムの導入に至った経緯や選定のポイント、導入効果などについて、立命館アジア太平洋大学(APU)事務局長の大澤 芳樹氏、財務部管財課の神田 真太郎氏、全学企画オフィスの田邉 泰博氏に話を伺った。

カーボンニュートラル実現に向け、新キャンパスに太陽光発電システムを導入

2020年に学園創立120周年を迎え、国内の私立総合学園の中でも歴史と伝統を備えた立命館。法人全体で立命館大学・立命館アジア太平洋大学(APU)の2つの大学と、5つの付属校をもち、2030年に学園全体のカーボンニュートラル・キャンパス実現を掲げ※1、各拠点のエネルギー効率の見直しや自然エネルギー導入を推進する。

今回KCCS立命館アジア太平洋大学(APU)の新棟「グリーンコモンズ」に設置した太陽光発電システムも、カーボンニュートラル推進を目的とした取り組みの一つである。

※1 立命館大学「2030年 カーボンニュートラル・キャンパス実現へ(2021/09/02)」

 

教育施設としては国内最大級の木造建築となる同キャンパスは、電力自給の仕組みとして風力発電や地中熱利用空調などの自然エネルギーを積極的に採用。「環境への意識が高い在籍生が多く、自主活動に励む学生も少なくありません。教育機関として、カーボンニュートラルに貢献する社会的意義のある取り組みを行いたいと考えており、その一環としてグリーンコモンズの一角に105kWの太陽光発電システムを設置するに至りました」と事務局長の大澤氏は語った。

専門家としての知見を活かしたKCCSの「太陽追尾式ソーラー」の設計

グリーンコモンズの建設開始時、すでに太陽光発電システムの設計は完了していた。設計図をベースとした施工の依頼先として複数社を比較する中、コストメリットを理由にKCCSが選定されたという。
 
設計段階では屋根設置型の太陽光発電システムを予定していたが、「大学教員並びに在籍生の研究と連携した太陽光発電システム」に整備するため、太陽光の動きに合わせ自動でパネルの向きが変動する「太陽追尾式ソーラー」の設置に切り替えることとなった。太陽追尾式ソーラーの導入を設計から施工までワンストップで対応できる企業は、決して多くない。しかしKCCSでは太陽追尾式ソーラーへの設計変更にも問題なく対応し、設計から施工までを担当した。
 
「追尾式の太陽光発電システムにもさまざまな種類がある中、仕様や希望の発電量に適した製品をKCCSに選定いただけた。われわれが知見のない領域について、専門家の視点からアドバイスをいただけました」と、当時グリーンコモンズの施設整備を担当した神田氏は振り返った。

学生への影響を考慮し、停電期間を最小限に抑えた設置工事

太陽光発電システムの導入時に苦労したのが、設置工事に伴う停電対応だ。太陽光発電システムを設置するにあたり、寮生約1,500名の生活空間を兼ねた校内キャンパスを2日間停電する必要があった。電気が使用できない期間は、学外の体験学習ツアーを組んだり人数分のバスチケットを手配したりと、学生が校外で活動できるよう工夫したという。

 

当初の計画では「終日」の停電を2日間行う予定だったが、学生や講師への負担を配慮し、KCCSの担当者と綿密な打ち合わせの下「8時間」の停電を2日間に調整。また校内の生協や飲食店における冷蔵設備は、仮設電源を活用して対応した。

 

「大学側の都合で施工予定日が二転三転した中、希望の工期に間に合うようスケジュールの調整や工夫を行っていただき、予定通りに施工を完了できました」と田辺氏は説明した。

 

グリーンコモンズの屋根上に設置された太陽追尾式ソーラーは、導入からまだ日は浅いものの発電効果が表れているという。「現段階では、おおよそ発注段階のシミュレーション通りに発電ができています。季節によっても発電量が大きく変動するので、特に電力消費量が際立つ夏場・冬場にどのくらい電力削減が可能か、年単位で効果分析を行っていきたい」と、神田氏は述べる。

 

また、在籍する学生が環境に高い意識を持つ上でも、太陽光発電システムを含む環境設備の導入には大きな意義があるという。立命館アジア太平洋大学(APU)に在籍する留学生の国籍は111カ国・地域(2024年11月1日時点)に上り、その多くがアフリカやアジア圏の発展途上国の出身。先進国に比べ、環境問題への意識は決して高くない。

「環境問題になじみのない学生が本校で得た知識や経験を、自国に戻った後も発信し続けてくれることが本校の教育機関としての役目。電力供給量の目標達成はもちろん重要だが、太陽光発電システムなどの設備導入が、学生の環境に対する意識向上につながることを期待したい」と大澤氏は語った。

カーボンニュートラル実現に向け、全国の拠点で太陽光発電システムの導入支援を期待

法人全体で2030年のカーボンニュートラル・キャンパス実現をめざし、今後全国のキャンパス・施設にて太陽光発電システム設置を進めていく。「脱炭素先行地域」にあたる京都市所在の衣笠・朱雀キャンパスでは、脱炭素化推進を目的とする環境省の補助金を活用。その他のキャンパスでも何かしらの補助金を利用できるよう、既にKCCSとの打ち合わせが進行中だ。
 
神田氏は「太陽光発電システムの補助金申請のハードルは上がっている。いずれのキャンパスでも今後、太陽光発電システムの導入は蓄電池との併用が課題となる。補助金活用も含めて事業者の知識や経験を活用したいため、技術面や発電のシミュレーションで、補助金を利用するための提案をいただけると助かります」と述べる。

また、学生の環境意識を高めるため、教材として太陽光発電システムの導入効果やデータを可視化できることも重要だという。「学校法人全体としてカーボンニュートラルへの取り組みをさらに活性化するため、KCCSの持つ環境課題への知識や経験から教育面でも協力を仰ぎたいアドバイスをいただけるとうれしい」と、神田氏は締めくくった。

掲載日:2025年4月24日

取材日:2024年8月7日

立命館大学や立命館アジア太平洋大学(APU)などを運営し、初等・中等教育も展開。国際教育や研究活動に注力。
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  • サービス内容は予告なく変更する場合があります。
  • 掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
  • KCCSは京セラコミュニケーションシステムの略称です。

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