導入事例

ナカシマプロペラ株式会社

作成者: KCCSマーケティング編集部|Jun 19, 2026 1:34:55 AM

導入したプロダクト/サービス


1.2系列の業務プロセスが全体最適化の阻害要因に

ナカシマプロペラがERPの導入を検討した背景には、漁船やプレジャーボート用の中小形プロペラの分野で世界的なブランド力を持つミカドグループが2009年にグループに加わったことがある。これを機に、中小形プロペラ事業の再編に着手するが、ミカドグループの拠点(国内拠点とフィリピン拠点)は、受注・設計・製造といった業務の流れがナカシマプロペラとはまったく異なっていた。

船舶用プロペラのものづくりは、機械や電機メーカーの業務プロセスとは大きく異なる。製品の注文を受けた後に、設計を開始するという段取りになる。顧客企業の船舶ごとに、異なる仕様のプロペラを製造しているのだ。

新システムを導入する以前は、それぞれの拠点が個別に業務を最適化しており、独自開発のシステムや表計算ソフトを利用して受発注業務の効率化に努めていた。同じ業務なのにグループ内に2系列の業務プロセスが存在し、さらに拠点ごとに異なる仕組みで処理していたのである。こうした状況ではグループ間で柔軟に生産振り分けができず、海外工場の生産状況をリアルタイムに把握することは難しいという状況だった。

そこで、経営企画室を中心として業務プロセスを統合することを検討。この結果、グローバルな拠点を対象にERPシステムを導入し、グループ横断で全体最適化を目指すことを決断した。

2.海外でのサポート体制やパッケージの機能を評価してKCCSを選定

ナカシマプロペラでは、開発体制やサポート体制、提案するパッケージの機能などを総合的に判断して、4社のSIerの中から最終的にKCCSを選定。海外でのサポート体制も、KCCSを高く評価したポイントだったという。

シンガポール、フィリピン、ベトナムに拠点を持つナカシマプロペラにとって、海外でのサポート体制は重要な要件だった。同社の基幹業務を支えるシステムであるため、停止することは許されない。そのため、万が一トラブルが発生した際に、例え海外拠点であっても迅速に対応できる体制が必要だった。吉崎氏は、「KCCSは、グローバルにビジネスを展開する京セラのシステム構築・運用に長年携わってきていますから、海外でのサポートに不安はありませんでした」と語る。Infor SyteLineの導入に際しては、KCCSのシンガポールのグループ会社KYOCERA Communication Systems Singapore Pte. Ltd.(KCSG)からも支援を行っている。

ナカシマプロペラでは、2014年2月にKCCSに正式発注するとともに、システム構築プロジェクトを組成。経営企画室の室長である中島氏をトップ、吉崎氏をプロジェクトリーダーとして約10人のメンバーでシステム構築に取り組んだ。業務設計、カスタマイズ部分のアドオンを含めた詳細設計・開発・テストを経て、2016年2月に海外を含めた7拠点同時に本格稼働を開始した。運用面で小さなトラブルはあったもののシステム面では問題はなく、各拠点とも生産機能を止めることなく稼働を継続している。

中島氏は開発工程を振り返って、「KCCSは単にSIerと発注者という関係ではなく、共通の目的を掲げたパートナーというべき存在でした」と語る。今回のような大規模なシステムでは、小規模なトラブルの発生は避けられない。そのような場合、ボトルネックとなっている業務に社員をアサインすることも必要だが、通常はSIerの裁量の範囲外。しかし、この案件に携わったKCCSの社員は業務内容にも深く入り込んでいるため、そのようなことにも精通。KCCSの社員の判断に委ねたケースも多かったという。

3.新たに導入したERPシステムを経営基盤の中核と位置づける

本格稼働から約半年を経た現在、新システムはプロジェクトを率いた中島氏や吉崎氏の思惑通りの成果を上げている。

すべての拠点がERPシステムを活用して業務を進めているため、業務プロセスの統合を実現。本社からERPシステムの情報を見るだけで、グローバルな受発注状況や生産の進捗状況などをリアルタイムで把握できるようになった。さらなる納期短縮も可能になったという。


掲載日:2016年8月30日 取材時期:2016年7月

 

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